コーチングを学びたいと考えたとき、「オンラインと対面のどちらのコーチングスクールを選ぶべきか?」と迷われる方も多いのではないでしょうか。対面・オンライン、それぞれにメリット・デメリットがあり、自分に合った学び方を選ぶことが重要です。そこで本記事は、コーチングの学び方から、コーチングスクールを選ぶ際に押さえておきたいオンライン式と対面式の比較ポイントを解説します。1. なぜコーチングを学ぶのか?コーチングは、相手の可能性を引き出し、自発的な行動を促すためのスキルです。ビジネスや教育、子育て、スポーツなどさまざまな分野で活用されており、「人を支援する力」を高めることで、自分自身の成長にもつながります。そのため、経営者やマネージャー、コーチングを仕事にしたい人だけでなく、人間関係を向上させたい人にも注目されています。では、コーチングを学ぶ方法にはどのような選択肢があるのでしょうか?2. コーチングの学び方コーチングを学ぶ方法には、主に以下の3つがあります。・本を読んで学ぶコーチングの理論やフレームワークを理解するのに役立ちます。初心者向けの入門書から専門的な書籍まで幅広くあり、自分のペースで学べるのが特徴です。ただし、実践経験が不足しやすいため、学んだことをどのように活かすかがポイントになります。・短時間のセミナー受講や動画を見るコーチング講座やセミナーを通じて、短時間でコーチングの基礎を学ぶことができます。特定のスキルにフォーカスした講座も多く、実践的な知識を得られるのがメリットです。ただし、継続的な学びや実践の場が少ないため、習得したスキルを定着させるには工夫が必要です。・コーチングスクールで学ぶ体系的にコーチングを学び、実践的なスキルを磨けるのがコーチングスクールの特徴です。プロの講師による指導や、実際のコーチング実践を通じて、理論だけでなく実践力も身につけられます。また、資格取得を目指せるスクールも多く、コーチングを本格的に学びたい人には最適な方法です。このように、さまざまな学び方がありますが、より深くコーチングを身につけるためにはコーチングスクールの活用が有効です。では、コーチングスクールを選ぶ際に「対面」と「オンライン」のどちらが良いのでしょうか?それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。なお、コーチングの効果的な学び方について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。コーチングの効果的な勉強法は?学び方やおすすめのコーチングスクールの選び方について3. 対面コーチングスクールのメリットとデメリットまずは対面型のコーチングスクールの特徴について見ていきましょう。対面式の3つのメリット(1) 臨場感のある学びができる対面の講座における、コーチングの実践練習では、相手の表情や雰囲気を直接感じながら学ぶことができます。リアルな場での対話を通じて、より深い気づきが得られるのが特徴です。(2) 講師や仲間との交流がスムーズ授業前後の雑談やグループワークを通じて、自然な形で講師や受講生とのつながりを深めることができます。つながりが深まると、自然に学習のモチベーション維持にもつながるかもしれません。(3) 集中しやすい自宅とは異なり、学ぶための空間に身を置くことで、周囲の誘惑や雑音に邪魔されることなく学習に専念しやすくなります。対面式の2つのデメリット(1) 移動時間とコストがかかる対面式のコーチングスクールに通う場合、大きなデメリットとなるのは移動時間とそのコストです。スクールが自宅から遠く離れている場合、通学にかかる時間が長くなることがあります。また、交通費や場合によっては宿泊費などの追加の費用が必要になるため、金銭的な負担が増えることもあります。特に、遠方にあるスクールを選んだ場合、この負担が学びを続ける上での障害になることが考えられます。(2) 参加場所が限定される一般的に、コーチングスクールは都市部に集中していることが多いため、地方に住んでいる場合は、そもそも参加が難しかったり、遠方まで足を運ぶ必要があります。また、前述の通り、遠くのスクールに通うための時間的・金銭的コストがかさむことがあります。4. オンラインコーチングスクールのメリットとデメリットつぎに、オンライン式のコーチングスクールのメリットとデメリットについて見ていきましょう。オンライン式の3つのメリット(1) どこからでも受講できるオンライン式のコーチングスクールの最大の魅力は、インターネットさえあればどこからでも受講できる点です。自宅やカフェ、出張先など、場所に縛られることなく学べるため、生活スタイルに合わせて学習を進められます。特に、遠方に住んでいる方や、移動が難しい方にとっては非常に便利で、スクールに通うための移動時間や交通費を節約できます。(2) 移動の手間がなく、時間を有効活用できるオンライン形式では、通学する必要がないため、移動時間が一切かかりません。その分、学習時間や他の活動に充てることができ、時間をより効率的に使えます。例えば、仕事や家庭の忙しい合間をぬって受講したり、移動の時間を節約して休息や他の自己投資に充てることができます。忙しいライフスタイルに合わせて柔軟に学べるため、時間を有効に活用できるのが大きなポイントです。(3) 全国・海外の受講生とつながれるオンライン式では、地域や国を超えて多くの受講生とつながることができます。全国各地、さらには海外の受講生と共に学び合い、意見を交換できるため、より多様な視点や価値観を得ることができます。オンライン式の2つのデメリット(1) ネット環境に左右されるオンライン式のコーチングは、インターネット接続を前提に成り立っているため、ネット環境が不安定だと受講に支障が出ることがあります。接続が途切れたり、映像や音声が遅延することで、授業がスムーズに進まなくなることがあります。特に、安定したインターネット接続が確保できない場所や、回線の混雑が影響する時間帯では、集中して学べないことがあるため、受講前にネット環境を整える必要があります。(2) 集中力を保つのが難しいオンライン学習は、自宅や外出先などの自由な場所で受講できる利点がありますが、その一方で集中力を維持するのが難しくなることがあります。自宅では、家事や仕事、スマートフォンの通知など、さまざまな誘惑があり、学習に集中しづらくなることがあります。特に、周囲に他の家族がいたり、リラックスした環境にいると、授業に集中できず、学びの効率が下がることがあるため、環境を整える工夫が必要です。5. 対面とオンラインの比較まとめ対面式とオンライン式のコーチングスクール、それぞれにメリットとデメリットについてみてきました。対面式は、講師や受講生と直接顔を合わせることで、直接、フィードバックや交流が得られる点が魅力である一方、通学に移動時間や交通費がかかり、特にスケジュール調整が難しい場合もあります。また、近くにスクールがない場合、遠方まで通わなければならないというデメリットもあります。一方、オンライン式は、インターネットさえあれば、どこからでも受講できるという大きな利点があります。移動の手間が省け、時間を有効活用できる点も忙しい方には嬉しいポイントです。さらに、全国や海外の受講生とつながり、広いネットワークを築ける可能性もあります。ただし、ネット環境が不安定な場所では受講に支障が出ることもあり、受講前にネット環境を整える必要があります。自分のライフスタイルや学習スタイルに合わせて選ぶことが大切ですが、オンラインでの授業は、時間や場所に縛られず、より多くの選択肢を提供してくれるため、今の時代には特におすすめの選択肢です。ラッセルでは対面とオンラインのどちらが有効と考えているかラッセルウェルビーイングコーチングカレッジは、2019年の創業時、大阪と東京の二か所で、対面式の授業を行っていました。しかし、コロナ渦により、全面オンライン式の授業に切り替えた結果、受講生の満足度は対面時と変わらず、むしろ「オンラインの方が学びやすい」「オンラインでも受講生と講師の距離がとても近く、効率的な学習環境が整っている」という声が多く寄せられています。その理由として、ラッセルでは以下のような工夫を行っています。・少人数制のオンライン授業で、講師とのやりとりが密にできる・イーラーニングシステムによる事前学習を導入し、効率的な学習スタイルを実現・ライブ講義の録画映像は、学習後一年間見放題でいつでも復習可能・コーチング実践ワークを多く取り入れ、理論と実践のバランスを重視受講生の声・「子どもがいるため対面式のコーチングスクールに通いづらかったが、オンライン授業は家から受講できてありがたかった。長時間のオンライン講座でも飽きない授業構成になっており、終わってみると、とてもあっという間で充実した時間だった。」・「受講前は、オンライン学習に対して不安もあったが、実際に受講してみて、オンラインでも非常に質の高い学習ができることを実感した。毎回の授業は録画で後から見返すことができるので、自分のペースで復習できる点もよかった。」・「バディワークやシェアの時間を通じて、他の受講生と深い学びを共有できた点が非常に貴重だった。日本全国、また海外から色んな人が受講していて、普段はできない交流がとても楽しい。」ラッセルウェルビーイングコーチングカレッジは、ICF国際コーチング連盟認定のコーチングスクールで、オンラインで質の高いコーチング教育を提供しています。ウェルビーイングを重視した独自のカリキュラムで、実践的なスキルを身につけたい方は、ぜひチェックしてみてください。監修者プロフィール中原阿里:ICF国際コーチング連盟プロフェッショナルサーティファイドコーチ(PCC)、弁護士、公認心理師、上級心理カウンセラー、ラッセルウェルビーイングコーチングカレッジ代表、CLARIS法律事務所代表弁護士、法務博士、ウェルビーイング経営アドバイザー。奈良女子大学英文科英語英文学科卒業、関西学院大学大学院司法研究科修了、米国イェール大学Science of Well-Being Course修了。弁護士として活動しつつ、2019年ウェルビーイングのためのアカデミックなコーチングスクール「ラッセルウェルビーイングコーチングカレッジーRussell Well-being Coaching Collegeー」を設立。創立以来講師を務め多くのコーチを育成しながら、上場企業からNPO法人、大学、裁判所、弁護士会まで幅広い対象にコーチング研修を提供。現役の弁護士かつプロコーチとしても多数のクライアントを支援する。著書に「弁護士業務の視点が変わる!実践ケースでわかる依頼者との対話42例 コーチングの基本と対応スキル」(日本加除出版)など。最終更新日 2025年3月12日■関連記事・ICFコーチング資格の難易度比較|ACC・PCC・MCCの取得要件と実践のポイント・コーチングとは?効果や意味、メリット、学び方をプロコーチがくわしく解説・コーチングの効果的な勉強法は?学び方やおすすめのコーチングスクールの選び方について・ー2025年版ー【プロコーチが選ぶ】コーチングの学びにおすすめ本7冊と効果的な学び方とは■人気記事・【コーチングの質問とは?】質問の具体例をまとめた保存版リスト 避けるべきも紹介・【GROWモデルとは?】コーチングの質問の型とすぐに使える具体的な質問例もあわせて紹介・質問の価値を高めるコーチングスキル傾聴とは?NG例もあわせて徹底解説・コーチングの学びに自己理解が大切な理由とは?重要性と方法を解説