ウェルビーイングコーチングとは、「ひとがウェルビーイングを探索し、実現しようとする過程をコーチングの手法で支援する営み」です。当コーチングスクールは、「ウェルビーイング」を冠する日本で唯一のICF認定コーチングプログラムを提供しています。単なるビジネスコーチングだけではなく、その人だけの大切なウェルビーイングなあり方を大切にし、コーチングの手法を通して、ウェルビーイングの実現過程を支援すること、を大事にしています。本記事では、ウェルビーイングとコーチング、そしてウェルビーイングコーチングについて、解説します。1. ウェルビーイングの定義と注目される背景近年、ウェルビーイングという言葉が注目されています。ウェルビーイングとは、WHO(世界保健機構)によると、身体的、精神的、社会的という3つの側面が満たされている状態を指します。単に病気でないことではなく、生活全般において満たされた状態であることが強調されています。一方、幸せの概念が人によって異なるように、ウェルビーイングとはなにか、は人によって違います。かつては、収入の向上、社会的地位や学歴の獲得、人から称賛されるような大きな成功など、外的な指標が幸福の条件と考えられていました。しかし、近年の研究では、これらの要素と心の充足感との間に明確な相関がないことが示されています。特に、一定の水準を超えた収入や地位、学歴を持っていても、必ずしも幸福度が比例して上昇するわけではないのです。このように、経済的成功が必ずしも心の幸福に直結しない現象は「幸福のパラドックス」として知られています。別の観点から見ると、「こうすれば幸福になれる」という普遍的な答えは存在しません。ウェルビーイングとは、経済的状況などの外的要因とは独立したものであり、その人自身の内面的な豊かさを指します。各個人が自らのウェルビーイングを見つけ出し、自分にとっての幸福な生き方やあり方を形にしていくプロセスこそが、ウェルビーイングの本質的な歩みなのです。私たちは日々、「よりよい人生を送りたい」「幸せになりたい」と願いながら生きています。生きるとは、自分にとってのウェルビーイングなあり方を模索し、時には葛藤しながら、それを形にしていく過程そのものです。このプロセスは極めて個人的なもので、かつ、一度で完結するものではなく、一生を通じて続いていく営みです。しかしながら、この探求を一人で進めることは決して簡単ではありません。「自分らしく生きる」「自分を信じる」といったことは、言葉では簡単に表せても、実際には大きな迷いや葛藤を伴います。そのため、多くの人はこの葛藤に向き合わず、流されることもあります。しかし、自分自身と向き合い、ウェルビーイングを追求する試みは、成人の発達過程において欠かせない要素です。葛藤の先には、自己成長やかけがえのない幸福を見出す瞬間があり、その幸福は周囲にも影響を与え、他者のウェルビーイングともつながっていきます。これこそが「ウェルビーイングをつなぐ」という世界観なのです。2. コーチングとはICF国際コーチング連盟によるコーチングの定義は、「刺激する創造的なプロセスを通じて、クライアントの公私における可能性を最大化させるパートナーシップを築くこと」です。ティーチングやコンサルティングとは異なり、一方的な指示命令ではなく、クライアントの思考を探索し、最大化することを目的とした、一種のコミュニケーションスキルなのです。コーチングの三大原則 コーチングの三大原則は、①人の可能性は無限大である、②答えは必ず本人の中にある、③コーチはクライアントを支えるパートナーである、です。コーチは、この原則を胸に、クライアントの気づきや成長を促し、主体的な行動を引き出すサポートを行うのです。コーチングの詳しい説明についてはこちらの記事をご覧ください。コーチングとは?効果や意味、メリット、学び方をプロコーチがくわしく解説3. ウェルビーイングとコーチングの関係では、ウェルビーイングとコーチングにはどのような関係があるのでしょうか。近年、世界各国でウェルビーイングの向上に関する研究が進められています。海外では、ポジティブ心理学を含む心理学分野での研究が活発化し、ハーバード大学やイェール大学で、ウェルビーイングに関する研究が盛んです。また、日本では、慶應義塾大学の前野隆司教授による「幸福学」の研究が広く知られ、企業や教育分野にまで影響を与えています。このように、ウェルビーイングに関する様々な研究がある中で、特に注目されているのが、ウェルビーイングを向上させる具体的な方法に関する研究です。その研究の一つである米イエシーバー大学のゴーリン教授は、ウェルビーイングを高める一つの有効な方法として、コーチングを取り上げています。具体的には、以下の4つの項目をコーチングが向上させるといいます。・自己観察/軌道修正・希望の視覚化・価値明確化・認知再構築これらは、ウェルビーイングを高める要素であり、自分を見つめ、自分のありたい姿にたどり着く過程そのものです。このように、コーチングとウェルビーイングは深い関連があり、コーチングがウェルビーイングを高める有効な手段であることが国際的にも実証されています。4. ウェルビーイングコーチング資格も取得できる当コーチングスクールの所定のコーチングカリキュラムを修了・合格することで、オリジナルのウェルビーイングコーチング資格を取得することができます。ウェルビーイングコーチング資格を取得することで、単にコーチングスキルを習得するだけでなく、自分自身のウェルビーイングを深めながら、他者の成長と幸福を支援できる力が身につきます。また、資格を取得することで、専門的な知識と実践力が証明され、キャリアの幅が広がるだけでなく、コーチングを通じて社会に貢献したい方にとって、大きな価値を持つ資格となります。ウェルビーイングコーチングカレッジの特徴ラッセルウェルビーイングコーチングカレッジは、日本で唯一「ウェルビーイング」を冠したICF(国際コーチング連盟)認定のオンラインコーチングスクールです。単なるスキル習得ではなく、心理学の要素も取り入れ、受講生自身のウェルビーイングを深めながらコーチングを学ぶことができます。また、国際基準のカリキュラムに沿っており、プロフェッショナルなコーチとしての信頼性と実践力を高める環境が整っています。また、動画学習とzoom講座を組み合わせたハイブリッド学習方式を採用。効率的かつ柔軟に学びを深めることが可能です。自分のペースで学びながら、確実にスキルを習得できるのが大きな特長です。5. ウェルビーイングコーチングの学びはこんな人におすすめウェルビーイングコーチング資格の取得や学びは、特に以下のような人におすすめです。このように、ウェルビーイングコーチングの学びは、相手のウェルビーイングを高めるだけでなく、自分自身のウェルビーイングを向上させることにもなります。自分の幸せを根付づかせながら、他者を支援していく営みなのです。6. まとめウェルビーイングコーチングは、単なるスキル習得にとどまらず、自分自身のウェルビーイングを深めながら、他者の成長を支援する実践的な学びです。コーチングを通じて、クライアントがより充実した人生を歩めるようサポートできる力を養えます。自己成長と社会貢献を両立したい方にとって、価値のある学びと言えるでしょう。ぜひラッセルウェルビーイングコーチングカレッジで、ウェルビーイングコーチングの学びを深めていきましょう。著者プロフィール中原阿里:ICF国際コーチング連盟プロフェッショナルサーティファイドコーチ(PCC)、弁護士、公認心理師、上級心理カウンセラー、ラッセルウェルビーイングコーチングカレッジ代表、CLARIS法律事務所代表弁護士、法務博士、ウェルビーイング経営アドバイザー。奈良女子大学英文科英語英文学科卒業、関西学院大学大学院司法研究科修了、米国イェール大学Science of Well-Being Course修了。弁護士として活動しつつ、2019年ウェルビーイングのためのアカデミックなコーチングスクール「ラッセルウェルビーイングコーチングカレッジーRussell Well-being Coaching Collegeー」を設立。創立以来講師を務め多くのコーチを育成しながら、上場企業からNPO法人、大学、裁判所、弁護士会まで幅広い対象にコーチング研修を提供。現役の弁護士かつプロコーチとしても多数のクライアントを支援する。著書に「弁護士業務の視点が変わる!実践ケースでわかる依頼者との対話42例 コーチングの基本と対応スキル」(日本加除出版)など。最終更新日 2025年3月6日■関連記事・【2025年】国際コーチング資格取得について:特徴や選び方をまとめて解説・コーチングとは?効果や意味、メリット、学び方をプロコーチがくわしく解説・コーチングの効果的な勉強法は?学び方やおすすめのスクールの選び方について・ー2025年版ー【プロコーチが選ぶ】コーチングの学びにおすすめ本7冊と効果的な学び方とは■人気記事・【コーチングの質問とは?】質問の具体例をまとめた保存版リスト 避けるべきも紹介・質問の価値を高めるコーチングスキル傾聴とは?NG例もあわせて徹底解説・コーチングの学びに自己理解が大切な理由とは?重要性と方法を解説